教室の紹介
金沢大学医学部泌尿器科学教室は、1955年初代故黒田恭一教授(1955-1981年)により設立され、黒田教授に学んだ泌尿器科医が北陸3県の主要病院での泌尿器科診療の礎を築きました。続いて二代目久住治男教授(1982-1993年)、三代目並木幹夫教授(1995-2016年)のもと、診療・研究・教育の全ての方面において北陸の泌尿器科学の発展に貢献してきました。
診療面では、北陸の基幹病院として、常に最新最善の医療が行なえるよう、設備面の充実・専門スタッフの育成がなされています。具体的には、腹腔鏡手術など最小侵襲手術や前立腺癌に対するロボット補助下前立腺全摘除術などQOLに配慮した手術を積極的に導入する一方、放射線治療、化学療法、ホルモン療法などによる集学的治療で癌の根治を目指しています。2014年度にはダヴィンチ手術見学施設として認定されました。また、生殖医療(男性不妊症・勃起障害など)、排尿管理(排尿障害・尿失禁など)、骨盤臓器脱や腎移植なども研鑽を積んだ専門スタッフにより充実した医療を提供しています。
研究面では、世界に発信できる質の高い、かつ臨床応用を視野に入れた研究を推進しています。具体的には、基礎研究として、精子形成関連遺伝子の同定、前立腺癌に関する分子生物学的研究、ヒトパピローマウイルスの研究などです。臨床研究においても当教室が中心となり、様々な多施設共同研究を行っています。
教育面では、大学院4年間を含む卒後10年で泌尿器科指導医にふさわしい臨床力・人間性を有する泌尿器科医になれるよう、大学病院・関連病院一体となって教育がなされています。
関連病院は北陸3県の主要病院を中心に約50病院を数えます。同窓会員は山口大学内藤克輔元教授、金沢医科大学鈴木孝治元教授、福井大学医学部横山修教授はじめ約170名です。
古都金沢同様、伝統の中に斬新なアイデアを取り入れた国際的な教室として発展することを目指しています。